【新規借り入れ・変動金利】専門家が徹底比較! 住宅ローンおすすめランキング|固定と比べて変動ってどう?
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the360.life編集部
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公開日: 2019年11月09日

【新規借り入れ・変動金利】専門家が徹底比較! 住宅ローンおすすめランキング|固定と比べて変動ってどう?

「人生で最も高い買い物」といわれる住宅の購入で、頼りになるのが住宅ローンです。一方で住宅ローンには金利が変動するタイプ(変動金利)と、そうでないタイプ(フラット35など)などがあり、どれを選べば良いのか迷う方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は固定金利の商品と比べて変動金利の商品は実際どうなのか、という点を踏まえて専門家が厳選した変動金利の商品(新規借り入れ)を、ランキング形式で発表していきます。

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淡河範明氏
住宅ローン専業のコンサルティング会社ホームローンドクター株式会社の代表。顧客ひとりひとりの資産状況に合ったベストな商品提案を行う。

住宅 住宅ローン利用者の大半が 変動金利を選択している現状

(C) Denphumi Jaisue /123RF.COM 

住宅金融支援機構が行った調査によると、住宅ローン利用者のうち変動金利を選択する人は60.3%だといいます。一方でフラット35などの全期間固定型を選択する人は14.6%。こういった調査をみると、利用者の大半は変動金利を選択しているといえます。

ではなぜ変動金利を選択する人が多いのでしょうか。

これは変動金利のほうが、金利が低いと思われているためです。事実、金融機関のホームページを訪れると、変動金利は0.47%なのに対して固定金利(20年固定金利)は0.90%と表示されており、一般の人からすると変動金利のほうが低くみえます(りそな銀行の住宅ローンの場合)。

ただし金利上昇のリスクなどもあることから、金利の低さだけに注目して、変動金利を選ぶのは早まった考えといえます。まずは以降で、その中身について改めておさらいしていきましょう。

住宅 そもそも変動金利ってなに? 半年ごとに金利が変わります!

(C) vska /123RF.COM 

変動金利は、半年ごとに金利の見直しが行われるタイプの住宅ローン商品です。金利上昇のリスクを考慮して、一般的に他の住宅ローン商品と比べて金利が低く設定されています。

金利が半年ごとに見直されるといっても、半年ごとに毎月の返済額が変わるわけではありません。負担が急激に増えないように、元利均等返済(利息と元金を合計した一定金額を支払う方法)で返済する場合に限り、毎月の返済額は5年ごとに変わります(5年ルール)。

しかしここで注意しておきたいのは、毎月の返済額は一定であっても総支払額は上がっているということ。住宅ローンの返済額は元金+利息でという内訳で構成されています。つまり毎月の返済額は変わらないにも関わらず、金利が上昇しているということは、利息分の割合が増えるということ。元金の減りが遅くなることで、その分、さらに支払うべき利息が増えてしまいます。

そして5年間が終わった後は、金利の変動にあわせて上限25%まで、毎月の返済額が見直されます。
5年間は返済額が変わらないということは、一見メリットのように感じます。しかしここまで紹介したように、結局金利の上昇は、総支払額に影響を及ぼすのです。

なお変動金利は「短期プライムレート(金融機関が優良企業に1年以下の短期でお金を貸し出す際に適用される最優遇金利)」と呼ばれる金利の水準に連動します。短期プライムレート自体は、金融政策などによって日銀がコントロールしていますが、住宅ローン商品に実際に適用される金利(適用金利)は金融機関によって異なります。

これは各金融機関ごとに、ベースとなる金利からどれだけ値引くのか、その値引幅がまちまちであるためです。金融機関ごとの金利水準の違いなどは、以降で紹介していきます。

住宅 ネット専用の住宅ローンは 一般的に金利は低いが審査は厳しめ

(C) PaylessImages /123RF.COM 

変動金利の中身をある程度理解したうえで、借り入れの際には、融資の審査基準なども考慮する必要があるでしょう。例えば対面審査を行わないネット銀行などは、年収や勤続年数などの数値をもとに判断するしかないため、必然的に審査基準は厳しくなります。一方で対面での販売を行う地方銀行などは、一般的に審査は緩いといわれています。
ただし審査が厳しくなるほど、金利水準は低めです。事実、各銀行が公表している変動金利の最大割引後の金利をみてみると、ネット銀行は0.527%(楽天銀行の場合)、メガバンクは0.625%(三菱UFJ銀行の場合)、地方銀行は0.725%(千葉銀行)となっています(2019年10月1日現在)。

メガバンクなどでも対面を必要としないネット専用の住宅ローンであれば、ネット銀行と同程度の水準の商品を用意しているケースもあります。

住宅 変動金利って固定金利と比べてどう? メリット・デメリットもおさらい

住宅ローンには変動金利以外にも、フラット35など、あらかじめ決められた期間において金利が一定である固定金利の商品も存在します。では改めて固定金利と比べたときの変動金利のメリット・デメリットはどこにあるのでしょうか。

メリット:固定金利よりも金利が低めに設定されている

(C) Sureeporn Teerasatean /123RF.COM

金融機関のサイトをみると、変動金利は、適用金利が0.5%程度となっています。一方で住宅金融支援機構のサイトに掲載されているフラット35の最も多い金利は1.37%です(2019年10月現在。融資率9割超の場合)。

ここで仮に返済期間35年間で、3000万円の住宅ローンを借りるとします。あくまでも単純計算による比較ですが、仮に35年の間、年0.5%程度の金利水準が続くのであれば、変動金利で借りた場合の総支払額は約3271万円です。一方で年1.37%で、フラット35を借りた場合は約3780万円となります(各総支払額は住宅保証機構が運営する住宅ローンシミュレーションで試算。元利均等返済の場合)。

もちろん変動金利の場合は、今後金利が上昇する可能性を考慮しなければなりません。しかし純粋に現時点での金利を比較すると、この例の場合は総支払額に約500万円以上も差が出ることがわかります。

デメリット:将来金利が上昇するリスクがある

(C) Konstantin Shaklein /123RF.COM

現在はフラット35などの固定金利の商品よりも金利は低めに設定されているものの、変動金利には金利上昇のリスクがつきまといます。

事実、過去35年間の変動金利の推移によれば、その間の変動幅は約5.5%。つまり返済している間に、いまの金利から5.5%も変わる可能性があるのです。現在が超低金利時代であることを考えると、今後は上昇する可能性が高いといった見方もできるでしょう。

淡河範明氏 ホームローンドクター㈱ 代表取締役
淡河範明氏のコメント

金利の低い変動金利は、常に金利上昇のリスクがつきまといます。そのため金利が上昇するという最悪の場合を想定したうえで、必要な資金を試算する必要があります。
仮に借入額3000万円、借入期間35年、当初金利0.875%で変動金利の住宅ローンを借りるとします。6年目に金利が上昇し、その金利が残りの返済期間まで続いたとすると、総支払額は当初の予定より2000万円以上も高くなってしまう可能性もあるのです。
変動金利で借りる場合、金利の変化を常に確認することが必要となります。そのうえで金利が上昇しそうなタイミングを見据えて、条件変更や借り換えといった処置を取ることで金利上昇のリスクを最小限に抑える必要があるでしょう。

淡河範明氏 ホームローンドクター㈱ 代表取締役
淡河範明氏のコメント

リスクを受け入れる準備と習慣ができている人でなければ、変動金利を選ぶのは避けたほうが無難です。

住宅 注目すべきポイントは 金利・諸費用・付加サービス

ここまでを踏まえたうえで、良い住宅ローンを見極めるポイントは、以下で紹介する3つとなります。

選び方①:金利の低さ(該当評価項目:金利)

住宅ローンでは、「店頭金利」「基準金利」という表現で金利が記載されていることがありますが、これらはベースとなる金利です。実際に借りる際には割引きされた後の金利(適用金利)が適用されます。

淡河範明氏 ホームローンドクター㈱ 代表取締役
淡河範明氏のコメント

変動金利のなかには、当初の金利は低くともキャンペーンの終了にともなって、もともとの店頭金利に戻る商品もあります。
なお変動金利は前述したように半年ごとの金利の見直しが行われますが、毎月の返済額に金利の変化が反映されるのは6年目以降。ただし毎月の返済額が変わらない期間中であっても金利が上昇していれば、その分、返済額に占める利息の割合が増えることになります。

選び方②:諸費用の安さ(該当評価項目:諸費用)

(C) Hiroshi Kawaguchi /123RF.COM

住宅ローンでは借り入れる金額や利息分の返済のほか、諸費用が発生します。諸費用のなかには借入金額の2.2%程度かかる「融資事務手数料」や、万が一のときに住宅ローンの肩代わりを行ってもらうために保証会社に支払う「保証料」などが存在します。

ネット銀行などはメガバンクと比較すると低金利の傾向にありますが、融資事務手数料などの諸費用が高くつく分、総支払額は高額になることもあります。

なお保証料に関しては一括払い型(前払い)と金利上乗せ型(後払い)が存在しますが、金利上乗せ型のほうが後払いとなる分、支払総額は高くなります。

選び方③:付加サービスの充実度合い(該当評価項目:付加サービス)

(C) Jakub Krechowicz /123RF.COM

民間金融機関が提供する変動金利の商品は、基本的に「団体信用生命保険(団信)」への加入を条件としています。また金融機関のなかには、3大疾病保障やがん保障の特約が付帯した団信を選択できるケースもあります。

以上の点を踏まえて住宅ローンの専門家に聞いた、変動金利のランキングを発表していきます。

<ランキング条件>
※各計算条件は、借入期間35年、3800万円を新規で借り入れ。現時点での適用金利が35年間続く場合。

記事1位BEST 諸費用が安く抑えられる! 三井住友信託銀行

三井住友信託銀行
適用金利:0.525%(当初)
諸費用:3万3000円
元利総支払額:4163万9201円
▼評価
金利:A
諸費用:S
付加サービス:A
総合評価:S
多彩な金利プランが用意されている三井住友信託銀行。こちらは変動金利の商品のなかでも、保証取扱手数料(3万3000円)と保証料がかかるタイプのプランです。変動金利のためベースとなる金利(店頭金利)の見直しは行われますが、金利の引き下げ幅については借入期間中ずっと一定となります。夫婦で申し込んだ場合、通常2件分(66,000円)の保証取扱手数料が1件分(33,000円)のみとなる点もポイントです。

亡くなった場合だけでなく、がんと診断されたり急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態が継続したりした場合でも住宅ローン残高が0円になる「八大疾病保障」を付帯させることもできます。

淡河範明氏 ホームローンドクター㈱ 代表取締役
淡河範明氏のコメント

ネット銀行と比べると金利は高いように感じますが、諸費用を安く抑えられる分、総支払額を下げることができます。

記事2位BEST 病気だけでなくケガの保障も付けられる! りそな銀行

りそな銀行の住宅ローン
りそな銀行
適用金利:0.525%(当初)
諸費用:3万3000円
元利総支払額:4163万9201円
▼評価
金利:A
諸費用:A
付加サービス:A
総合評価:A
三井住友信託銀行と同様に、諸費用として保証料が発生するタイプの住宅ローンです。店頭金利に0.3%上乗せさせることが条件ですが、特定状態保障特約(団信革命)を付帯させることもできます。これは3大疾病はもちろん、要介護状態や片方の目の視力を失うなど病気やケガによって所定の状態になった場合でも、住宅ローン残高が0円となります。

記事2位BEST 契約はネットで完結! 三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行の住宅ローン
三菱UFJ銀行
適用金利:0.525%(当初)
諸費用:3万3000円
元利総支払額:4163万9201円
▼評価
金利:A
諸費用:A
付加サービス:A
総合評価:A
三菱UFJ銀行が提供する住宅ローンのなかでも、ネットで申し込みが完結するタイプの商品です。「金利上乗せ型」を選択することで、死亡した場合だけでなくがんや脳卒中、急性心筋梗塞などの3大疾病にも備えることができます。

記事4位 ネット銀行のなかで最安金利 ジャパンネット銀行

ジャパンネット銀行の住宅ローン
ジャパンネット銀行
適用金利:0.415%(当初)
諸費用:83万6000円
元利総支払額:4166万8887円
▼評価
金利:S
諸費用:B
付加サービス:B
総合評価:B
ネット銀行が提供する住宅ローンです。適用金利自体は今回挙げた商品のなかで最も低いのですが、融資手数料が借入額の2.2%もかかるため、総支払額は4位という結果になりました。

記事5位 地銀で唯一ランクイン! 東京スター銀行

東京スター銀行の住宅ローン
東京スター銀行
スターワン住宅ローン
適用金利:0.45%(当初)
諸費用:83万6000円
元利総支払額:4191万3900円
▼評価
金利:A
諸費用:B
付加サービス:A
総合評価:B
今回、地銀で唯一ランクインしたのが東京スター銀行が提供する「スターワン住宅ローン」です。東京スター銀行の口座に預け入れている預金と同額分の住宅ローン残高に関しては、金利負担が0%になったり、病気やケガで入院したときには10万円の入院費用保険金が受け取れる保障を付帯できたりと、独自特典も充実しています。

住宅 【結論】総支払額を抑えるなら 三井住友信託銀行の住宅ローンがベスト

金利の低さだけではなく、諸費用も加味した総支払額の低さで順位付けした結果、三井住友信託銀行の提供する商品が1位となりました。

今回ランクインした商品を見ていくと、金利の低さだけが必ずしも総支払額を減らすわけではないことに気づきます。金利だけでなく、初期費用としてどれくらいかかるのかも考慮しながら、変動金利の商品は選びたいところです。

また変動金利の商品は、金利上昇のリスクがあることを忘れてはなりません。金利動向のチェックや、万が一の金利上昇に備えて条件変更や借り換えといった方法を面倒に感じない人に限り、検討の余地があるでしょう。

※各商品の内容は2019年10月中旬時点、編集部調べによるものです。

また、「フラット35」については以下の記事でご紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。

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