冷感敷きパッドとは?
夏場は日中だけでなく、睡眠中に熱中症になることもあるため、湿度が高く寝苦しい夜などは、やっぱりエアコンをつけたくなります。
ところが、電気料金は年々上がり、できるだけエアコンを使わずに、夏をやり過ごしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
そんなときに救世主になってくれそうなのが、「ひんやり寝具」。接触冷感機能を備えた夏用寝具です。
触れたときに冷たく感じる効果「接触冷感」を備えた夏用パッド
熱は高いところから低いところに移動する性質があり、体が触れたものに体温が移ると「冷たい」と感じます。これが接触冷感。
熱が移りやすい素材で、この効果を高めているのがひんやり寝具です。
接触冷感の強度を表す指標には「Q-max値」が使われます。
Q-maxとは最大熱吸収速度のことで、皮膚から生地へ“瞬間的にどれだけ熱が移動したか”を示しています。一般的に、0.2以上あれば冷たいと感じるといわれています。
ひんやり寝具は毎年リニューアルされる
ひんやり寝具には、敷パッドや枕パッドなど、実にさまざまな種類があり、今や大手寝具メーカーからイオンやニトリといった生活用品メーカー、カインズなどのホムセンまで続々参入。各社が覇を競い合う人気ジャンルに成長しています。
さらに製品は毎年リニューアルされ、機能もどんどん優秀になっているんです。
そこで雑誌『MONOQLO』では、5000円以下&3000円以下の安い冷感敷きパッドから最新製品を中心にテスト。熱帯夜でも涼しく眠れる最強の一枚を探しました。
冷感敷きパッドの選び方は?
おすすめの冷感敷きパッドを紹介する前に、まずは冷感敷きパッドを選ぶときのポイントをお伝えしておきます。
選び方1:触れた時の冷たさ
前述でもお伝えしましたが、Q-MAXとは、肌から生地へ瞬間的に熱が移動する量を数値化したもの。数値が高いほど、触れた瞬間に冷たく感じます。
冷たさの感じ方は測定時のΔT(熱板の温度と試験室室温の温度差)の設定で変わりますが、Q-MAX0.2以上がひんやりの目安となります。
選び方2:表生地・中綿・裏生地の素材や構造
冷感持続性のためにはQ-MAX値だけでなく、こもった熱を効率よく逃がす吸湿性・放湿性能の高さ・(=通気性)も大切です。
「表地」「中綿」「裏地」の3構造の素材や厚みは、寝心地や寝返りの打ちやすさなどの快適性に関わります。
接触冷感はもちろん吸放湿性や肌触りも重視しましょう。
【表生地】素材とキルトで肌触りなどが変化
ひんやり感の要ともいえる表面は、素材とキルトが重要です。素材とキルティングのかけ方により、ひんやり感や寝心地が変わります。
▼素材
冷感素材をていねいに縫製しているものが良いです。
▼キルティング
キルティングは綿切れを防止して触り心地にも関係します。
【中綿】ほどよい厚さの中綿が湿気を吸収
中綿は、湿気を吸収する機能があります。厚すぎると熱がこもり寝苦しくなり、逆に薄すぎたり中ワタがないと、体から放出する湿気を受けきれず、布団(マットレス)がムレて寝苦しさの原因になるので注意しましょう。中綿の暑さは1cm程度あれば十分です。
【裏生地】通気性がよいメッシュ素材が◎
裏生地は、汗をためこまず通気性もよいメッシュ生地がオススメ。通年使用するのであればパイル生地もおすすめです。
▼メッシュ生地
メッシュ生地は熱気や汗をため込まず通気性がよく、ムレも軽減できます。
▼パイル生地
体温の高くない人は、調整の効くパイル生地もありですよ。
リバーシブル仕様なら快適に使える
表生地と裏生地で別仕様にしているリバーシブルタイプも増えています。気温や季節によって変更すれば3シーズン〜オールシーズン使えて便利です。
選び方3:ゴムありかゴムなしか
敷パッドは清潔を保つためにこまめな洗濯が必要なので、「敷くだけ」タイプは非常に便利。しかし、寝返りをうったときにズレるのが嫌なら「ゴム止め」タイプを選びましょう。
製法が工夫されているとゴムが伸びにくいですが、何も工夫されていないものだとゴムが伸びやすくなります。「ゴム止め」を選ぶならゴムもチェックすることが大切です。
「ゴム止め」のゴムは伸びやすいのでチェックしましょう。
選び方4:特殊加工もチェック
熱伝導率がよく、体が熱を持ちにくいポリエチレンシートを使用したものや、暑いときは涼しく、寒いときは暖かく保ってくれるアウトラスト素材など、最近の冷感敷きパッドは特殊加工を施したものも増えています。
また、汗をかきやすくニオイも気になる夏は、消臭加工や抗菌防臭加工、防ダニ加工などのある製品ならより快適に使うことができます。
冷感敷きパッドの人気商品を価格別に徹底比較
今回は、トップバリュやニトリ、アイリスなどさまざまなメーカーから5000円以下の冷感敷きパッド11製品をピックアップし、さらに2つの価格帯に分けて検証しました。
▼検証した価格帯
- 5000円以下(3000〜4000円台)
- 3000円以下(1000〜2000円台)
検証は快眠ナビゲーターの結城未来さんと一緒に「冷感持続性」「寝心地」「瞬間的な冷たさ」をチェック。以下の内容で評価しています。
検証項目1:冷感持続性
サーモカメラでの温度計測と、一般モニター3名の体感による採点で、ひんやり感の長持ち具合を評価。
サーモカメラでは、5分間横になったあとの体と製品の温度と、その後1分間放置した生地の温度変化を確認しました。
服装は実際の使用を想定し、薄手の衣類を着用。部屋の温度や湿度も一定にしています。
▼5分寝た後の身体と製品の温度
1枚のサーモ画像に被験者の体と、体温が移った製品が写っています。体の色が暗いほど、冷感持続性が高い製品です。
▼1分放置後の製品の温度
こちらは被験者の体を離してから1分間放置した製品のサーモ画像。色が暗いほど、冷感の復帰が早い製品といえます。
検証項目2:寝心地
プロが素材や縫製、お手入れのしやすさなどをチェック。実際に寝て縫製の良し悪しや生地の質感、寝返りの打ちやすさなども確認しました。
さらに測定機器で計測した生地の滑りやすさ(MIU)と滑らかさ(MMD)から肌触りのよさを、水分の蒸散率から汗を吸水して蒸散させる力を比較しました。
吸湿速乾性のテスト方法
自社ラボ「LAB360」にて検証。水を滴下したシャーレの上に生地を乗せ、20分後の水分蒸散量を計測しました。
肌触りのテスト方法
外部検証機関でMIUとMMDを計測。どちらの計測値も小さいほど、滑らかで滑りやすい=肌触りがよいとされます。
検証項目3:瞬間的な冷たさ
最初に生地に触れたときのひんやり感の強さをチェックしました。
採点は、外部の検証機関の専門的な機器を用いて3回計測したQ-maxの平均値に、3名の一般モニターが実際に触れて採点をしたものを加味しています。
なお、ここでの数値はメーカーが公称しているQ-max値とは異なる実測値です。
それでは、「5000円以下」「3000円以下」の価格帯別におすすめ商品を発表します。
【5000円以下】冷感敷きパッドのおすすめは?
プロと一緒に実際に使ってみた、冷感敷きパッド(5000円以下)のおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | |||||||
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トップバリュ ホームコーディHOME COORDY COLD 置くだけ簡単 アイスコールド 敷パッドシングル
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100cm |
200cm |
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セシールひんやりパッドシーツ(スマートドライ)
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100cm |
205cm |
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ニトリゴムバンド付き 敷きパッド シングル(NクールWSP S S2303)
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100cm |
200cm |
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LOWYA冷感敷きパッド 接触冷感
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100cm |
200cm |
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アイリスオーヤマ冷感敷きパッド BSP-NPES3-S シングルサイズ
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100cm |
200cm |
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タンスのゲンq-max0.5 接触冷感 洗える敷パッド ひんやりマット
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100cm |
205cm |
トップバリュ ホームコーディ「HOME COORDY COLD 置くだけ簡単 アイスコールド 敷パッドシングル」
- トップバリュ ホームコーディHOME COORDY COLD 置くだけ簡単 アイスコールド 敷パッドシングル
- 検証時価格: ¥4,480〜
- 冷感持続性
- 寝心地
- 瞬間的な冷たさ
ガツンとくる冷たさと寝心地のよさが最高
5000円以下の冷感敷きパッドのおすすめ検証でベストを獲得したのは、A+評価のトップバリュ ホームコーディ「HOME COORDY COLD 置くだけ簡単 アイスコールド 敷パッドシングル」です。
5年連続ベストバイに君臨し続けるイオンのトップバリュが、2023年も他の追随を許さず圧勝しました。
腰の位置の縫製パターンを細かくして体との接触面積を減らし、ズレにくく熱をこもりにくくする工夫はそのままに、新モデルではQ-max値(実測値)もアップ。ひんやり感がさらにアップしています。
- 幅
- 100cm
- 奥行
- 200cm
洗濯を繰り返すと表面の滑らかさがやや変化
10回洗濯機にかけても見た目に変化はありませんでしたが、表面のツルスベ感がこなれて、しっとりした肌触りに変化しました。
冷感持続性:◎
▼1分放置後の製品の温度と5分寝た後の体と製品の温度
体に密着している部分はそれなりに温度が上がりましたが、実際に寝たモニターからは「不快感を感じない」「ほどよく冷感が続く」と高い評価を受けました。放熱の早さも優秀です。
寝心地:◎
- 水分の蒸散率:29.1%
- MIU:0.190
- MMD:0.0094
滑らかな肌触りときめ細かい縫製のおかげで寝返りを打ちやすく、ストレスなく寝られます。
「敷くだけ」タイプですが、滑り止めが高性能なので、ズレる心配も不要です。
毎年チェックしていますが、トップバリュは縫製のよさが際立っています。
瞬間的な冷たさ:◎+
- 計測したQ-max値:0.379
モニター全員が満点評価をつけたことに加え、Q-max値の0.379も22製品中最高でした。
「アイスコールド」の名に恥じない強冷感は、味わってみる価値ありです。
横になった瞬間に背中がスーッと冷たくなっていくのを実感しました。
セシール「ひんやりパッドシーツ(スマートドライ)」
- 冷感持続性
- 寝心地
- 瞬間的な冷たさ
吸湿速乾性が高く汗の不快感で目覚めない
5000円以下の冷感敷きパッドのおすすめ検証A評価は、セシール「ひんやりパッドシーツ(スマートドライ)」でした。
接触冷感素材「スマートドライⓇ」を使用した敷パッドは、触った瞬間のひんやり感に加え、汗をしっかり吸い取り素早く蒸散してくれる吸湿速乾性の高さも特徴です。
また、プロの見立てによれば、縫製も丁寧。生地の品質の高さに加え、ゴムも耐久性のある伸びにくいものを採用している点に、こだわりが感じられます。
- 幅
- 100cm
- 奥行
- 205cm
洗濯を繰り返すとちょっとカサつくかも
色落ちのような見た目の変化は感じられませんでしたが、10回洗濯後はやや乾燥した質感になりました。
冷感持続性:◎
▼1分放置後の製品の温度と5分寝た後の体と製品の温度
放熱するのに若干時間がかかりますが、その弱点を優れた冷感持続性でカバー。
熱がこもりにくいので寝返りの回数を減らせ、寝返りを打つ頃にはひんやり感が戻っています。
寝心地:◎
- 水分の蒸散率:31.8%
- MIU:0.181
- MMD:0.0217
5000円以下(3000〜4000円台)の敷パッド最高の水分蒸散率は、汗をかく季節に心強いです。
体への密着面積を減らす縫製の工夫や中綿の調湿機能、裏地の二層メッシュが効いていそうです。
縫製の工夫で凹凸感を出し、体との接触面積を減らしています。
瞬間的な冷たさ:◎
- 計測したQ-max値:0.296
計測値は敷パッド全体で5番手と平均的でしたが、モニターによる官能テストではトップバリュ ホームコーディ「HOME COORDY COLD 置くだけ簡単 アイスコールド 敷パッドシングル」、ニトリ「ゴムバンド付き 敷きパッド シングル(NクールWSP S DBL S2303)」に次ぐ高評価。
「生地の質感がひんやり感を増幅していそう」との意見もありました。
ツルツルでもザラザラでもない生地から強めの冷感が伝わってきて気持ちいい!
ニトリ「ゴムバンド付き 敷きパッド シングル(NクールWSP S S2303)」
- ニトリゴムバンド付き 敷きパッド シングル(NクールWSP S S2303)
- 実勢価格: ¥3,790〜検証時価格: ¥3,990〜
- 冷感持続性
- 寝心地
- 瞬間的な冷たさ
ひんやり性能だけならベストバイに引けを取らず
5000円以下の冷感敷きパッドのおすすめ検証A評価は、ニトリ「ゴムバンド付き 敷きパッド シングル(NクールWSP S S2303)」でした。
表地のツルッとした滑らかさのおかげか、触った瞬間に感じるキリッとした冷たさは、ベストバイと互角。
寝てみることで「お、数値以上」の極冷感を実感できました。そのひんやり感が長続きするのも魅力です。
- 幅
- 100cm
- 奥行
- 200cm
3シーズン使えるリバーシブル
リバーシブルタイプで、夏だけでなく春秋も使用できるのがポイントです。裏面はサラッとした肌触りのニット素材。ポリエステル100%で速乾性が高いです。
冷感持続性:◎
▼1分放置後の製品の温度と5分寝た後の体と製品の温度
冷感持続性はベストバイ製品とほぼ同等の実力。5分寝ても熱がこもる感覚はなく、放置したときに温度が下がる早さも優秀です。
寝心地:◯
- 水分の蒸散率:18.9%
- MIU:0.277
- MMD:0.0053
生地は滑らかですが、肌にペタッとくっついてしまいそうとの指摘も。ゴムを留める縫製のガタつきもやや気になります。
瞬間的な冷たさ:◎
- 計測したQ-max値:0.296
モニターからの評価が特に高く「スースーするほど冷たい」「トップバリュと同等かそれ以上」と評価するコメントもありました。
LOWYA「冷感敷きパッド 接触冷感」
- LOWYA冷感敷きパッド 接触冷感
- 実勢価格: ¥3,990〜検証時価格: ¥3,380〜
- 冷感持続性
- 寝心地
- 瞬間的な冷たさ
寝心地のよさは睡眠のプロお墨付き
5000円以下の冷感敷きパッドのおすすめ検証B評価は、LOWYA(ロウヤ)「冷感敷きパッド 接触冷感」でした。
ベタつき感の出やすいナイロン素材ながら、麻のような肌触りが心地よい一枚。
数値として目を見張る部分はなかったものの、寝心地は抜群で、プロも「私が買うとしたらコレ」と高く評価しました。
- 幅
- 100cm
- 奥行
- 200cm
リバーシブルで使いやすい
天然素材を思わせる質感で、睡眠のプロによる寝心地評価ではトップレベル。リバーシブルで使用でき、裏面のパイル地も質感が高いです。
使うほど気持ちよくなりそう。
冷感持続性:◯
▼1分放置後の製品の温度と5分寝た後の体と製品の温度
サーモカメラを使った2つのテストはどちらも温度がかなり高め。これだけなら△評価ですが、体感ではさほど不快に感じませんでした。
寝心地:◎
- 水分の蒸散率:22.5%
- MIU:0.254
- MMD:0.0120
ナイロン100%でもベタつきのない肌触りで、縫製に引っかかりもなくつくりが丁寧。強化ゴムを採用している点もよいです。
瞬間的な冷たさ:◯
- 計測したQ-max値:0.262
数値上は敷パッド全体の平均をやや下回りましたが、モニターは「ひんやりが強め」と感じる人も出るなど上々の評価でした。
アイリスオーヤマ「冷感敷きパッド BSP-NPES3-S シングルサイズ」
- アイリスオーヤマ冷感敷きパッド BSP-NPES3-S シングルサイズ
- 検証時価格: ¥3,280〜
- 冷感持続性
- 寝心地
- 瞬間的な冷たさ
冷感持続性は特筆も裏面のつくりが惜しい
5000円以下の冷感敷きパッドのおすすめ検証B評価は、アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)「冷感敷きパッド BSP-NPES3-S シングルサイズ」でした。
体の表面の温度上昇をしっかりと抑え、冷感持続性テストでトップ。
ほかのテストでもバランスよく評価を獲得しながら、オススメ度としてはギリギリB判定に。
滑り止めが弱く、パッドがヨレやすい点が改善されればA判定は確実です。
- 幅
- 100cm
- 奥行
- 200cm
- 型番
- BSP-NPES3-S
冷感持続性:◎
▼1分放置後の製品の温度と5分寝た後の体と製品の温度
放熱の早さは平均的ながら、寝て5分後の体と製品の温度上昇が抑えられていて、6製品中トップの高評価でした。
寝心地:◯
- 水分の蒸散率:22.0%
- MIU:0.258
- MMD:0.0129
水分の蒸散率や肌触りの滑らかさは上々でしたが、裏面の滑り止めが弱く、寝返りが打ちづらいのが減点材料となりました。
瞬間的な冷たさ:◎
- 計測したQ-max値:0.316
Q-max値は敷パッド全体で2位と優秀。モニターからは「最初に触れたときにかなり冷たく感じた」というコメントもありました。
タンスのゲン「Q-MAX0.5 接触冷感 洗える敷パッド ひんやりマット」
- タンスのゲンq-max0.5 接触冷感 洗える敷パッド ひんやりマット
- 検証時価格: ¥3,299〜
- 冷感持続性
- 寝心地
- 瞬間的な冷たさ
ひんやり感は合格点以上!価格重視派におすすめ
5000円以下の冷感敷きパッドのおすすめ検証B評価は、タンスのゲン「Q-MAX0.5 接触冷感 洗える敷パッド ひんやりマット」でした。
ナイロン特有のベタつき感などから寝心地の評価は低め。ですが、瞬間的な冷たさと冷感持続性ではほかの敷パッドと遜色ありません。
瞬間感的な冷たさはトップクラスで、価格もこのカテゴリで最安。性能と価格のバランスに優れた一枚です。
- 幅
- 100cm
- 奥行
- 205cm
- 型番
- 71552
冷感持続性:◎
▼1分放置後の製品の温度と5分寝た後の体と製品の温度
寝たあとの体の温度上昇は抑えられていましたが、体感的には少し熱がこもる印象がありました。放熱の早さは平均的です。
寝心地:◯
- 水分の蒸散率:19.3%
- MIU:0.324
- MMD:0.0068
生地表面のパターンはLOWYA「冷感敷きパッド 接触冷感 冷感寝具」と似ていますが、縫製がややゴツゴツしていて引っかかりがあったのが減点ポイントでした。
瞬間的な冷たさ:◎
- 計測したQ-max値:0.304
「そこそこひんやり」「無難な冷たさ」とするモニター評価も見られましたが、敷パッドで3番手のQ-max値は立派です。
【3000円以下】冷感敷きパッドのおすすめは?
カインズ「もっとひんやり 消臭敷パッド Pitapa シングル」
- 冷感持続性
- 寝心地
- 瞬間的な冷たさ
やさしいひんやり感がずっと続いて心地いい
3000円以下の冷感敷きパッドのおすすめ検証ベストバイは、A評価のカインズ「もっとひんやり 消臭敷パッド Pitapa シングル」でした。
冷感持続性と瞬間的な冷たさで2冠を獲得。じんわりとした冷たさが長続きするのが持ち味で、ほてった体をしっかり冷やしてくれます。
2023年モデルは縫製パターンを2年前の格子状に戻したのもトピック。
2022年の波型より体への接触面積が減り、寝心地が向上しました。
- 幅
- 100cm
- 奥行
- 200cm
もともとやわらかい生地が洗濯でさらにやわらかく
洗濯後の生地は劣化というよりは、やわらかさが増して肌触りがよくなった印象を受けました。
冷感持続性:◎
▼1分放置後の製品の温度と5分寝た後の体と製品の温度
放熱の早さは特別優秀ではありませんが、体の表面の温度上昇はわずか。
実際に寝た感覚としても、背中に熱がこもることなく一定のひんやり感が続きました。
寝心地:◎
- 水分の蒸散率:26.7%
- MIU:0.298
- MMD:0.0116
複雑な縫製パターンは使わずに、格子状の縫製で凹凸をつくり、体との接触面積を減らしています。
滑り止めも優秀でズレにくいため、寝心地は快適です。
裏地の滑り止めが強力で、寝返りを打ちやすいのが魅力です。
瞬間的な冷たさ:◎
- 計測したQ-max値:0.303
Q-maxの数値は高いですが、強烈なインパクトはなく、じんわり冷えてくる感覚。
「3000円オーバーのトップバリュやニトリのような強泠タイプとは異なる冷え方」と評するモニターもいました。
服を着ている部分にゆっくり冷感が伝わってくるような、やさしい冷たさでした。
トップバリュ「ホームコーディコールド クール敷パッド シングル」
- トップバリュ ホームコーディHOME COORDY COLD クール敷パッド シングル
- 検証時価格: ¥1,280〜
- 冷感持続性
- 寝心地
- 瞬間的な冷たさ
すぐ乾くから毎日洗濯する人にも最適
3000円以下の冷感敷きパッドのおすすめ検証A評価は、トップバリュ「ホームコーディコールド クール敷パッド シングル」でした。
触れた瞬間のひんやり感はそこそこですが、水分の蒸散率が高くて寝心地がいいです。
すぐ乾くので、毎日洗濯機で丸洗いして1シーズンごとに買い替えるような人や、家族全員分をリーズナブルにそろえたい人にもオススメ。
放熱が早いので超短時間でひんやり感が戻ります。
- 幅
- 100cm
- 奥行
- 200cm
冷感持続性:◎
▼1分放置後の製品の温度と5分寝た後の体と製品の温度
特筆すべきは、今回テストしたひんやり寝具中トップの放熱の早さ。1分放置でほぼ温もりがなくなりました。
寝心地:◎
- 水分の蒸散率:45.4%
- MIU:0.259
- MMD:0.0090
ザラッとした麻のような肌触りは好みが分かれそうですが、水分蒸散率が高く、ムレを感じづらい点は高評価でした。
瞬間的な冷たさ:△
- 計測したQ-max値:0.223
触れた瞬間のひんやり感は弱く、露出した肌を置いた部分はすぐに熱を持ち始めました。ムレを感じづらいのが救いです。
アルファ「ICE DRY 敷きパッド シングル」
- アルファICE DRY 敷きパッド シングル
- 検証時価格: ¥998〜
- 冷感持続性
- 寝心地
- 瞬間的な冷たさ
汗を吸い取りムレ知らず!寝汗をかく人向け
3000円以下の冷感敷きパッドのおすすめ検証B評価は、アルファ「ICE DRY 敷きパッド シングル」でした。
ひんやり感はそこまで強く感じられませんが、汗を素早く蒸散してくれるのは魅力。びっしょり寝汗をかく人にぴったりです。
価格も検証敷パッド中最安。汗をかいてもサラサラな敷パッドに、ひんやり感がプラスされていると考えれば優秀。薄手でシーツのように使えます。
- 幅
- 100cm
- 奥行
- 205cm
冷感持続性:◯
▼1分放置後の製品の温度と5分寝た後の体と製品の温度
計測では体表面の温度上昇がそれなりにあり、モニターからも「すぐ熱くなる」との声が。ただし、放熱の早さは上々でした。
寝心地:◯
- 水分の蒸散率:48.5%
- MIU:0.219
- MMD:0.0103
ふわっと軽い質感で、ナイロン特有のベタつきも感じません。水分の蒸散率は全敷パッド中最高。汗を大量にかく人ならありです。
瞬間的な冷たさ:△
- 計測したQ-max値:0.212
計測値は触ってギリギリ冷たく感じるレベルで、実際に触れてみても、ひんやり感は弱め。モニター評価も「フツー」で一致しました。
ユニクロ「エアリズム 敷きパッド(シングル)」
- 冷感持続性
- 寝心地
- 瞬間的な冷たさ
接触冷感よりも肌ざわり重視の人向け
3000円以下の冷感敷きパッドのおすすめ検証B評価は、ユニクロ「エアリズム 敷きパッド(シングル)」でした。
一番のウィークポイントは触ったときのひんやり感がほぼないことですが、肌触りのよさと常にドライな感触はさすがエアリズム。熱のこもりにくさも優秀でした。
生地の質感を楽しみたいならありですが、接触冷感への過度な期待は禁物です。
- 幅
- 100cm
- 奥行
- 205cm
冷感持続性:◎
▼1分放置後の製品の温度と5分寝た後の体と製品の温度
そもそも接触冷感が弱いのでモニター評価は低めでしたが、サーモカメラを使ったテストではナンバーワン評価でした。
寝心地:◯
- 水分の蒸散率:36.3%
- MIU:0.285
- MMD:0.0048
生地が断トツに滑らかで、水分の蒸散率も高いのですが、縫製が粗いうえ、寝返りも打ちづらいのが残念です。
瞬間的な冷たさ:✕
- 計測したQ-max値:0.204
計測値は検証した敷パッド全製品中最低。試したモニターからも「これって接触冷感?」と疑問の声が上がりました。
ニッセン「接触冷感×綿混タオル地 吸汗速乾 リバーシブル 敷きパッド」
- ニッセン接触冷感×綿混タオル地 吸汗速乾 リバーシブル敷きパッド
- 実勢価格: ¥1,969〜検証時価格: ¥1,790〜
- 冷感持続性
- 寝心地
- 瞬間的な冷たさ
丈夫さが伝わる丁寧な作りで長く使えそう
3000円以下の冷感敷きパッドのおすすめ検証B評価は、ニッセン「接触冷感×綿混タオル地 吸汗速乾 リバーシブル 敷きパッド」でした。
シンプルな縫製パターンですが、つくりは丁寧で中綿の密度も高め。ひんやり感もそこそこ感じられ、寝返りも打ちやすいです。
突出したポイントはないものの、ロングセラーだけあって大きな不満もありません。
- 幅
- 100cm
- 奥行
- 205cm
- 型番
- VAP0120B0005103101
リバーシブルで使える
加点対象ではありませんが、リバーシブルで使用できるのはメリット。裏は吸水速乾性に優れるパイル地になっています。
冷感持続性:◯
▼1分放置後の製品の温度と5分寝た後の体と製品の温度
背中が熱をもち、ややムレる感覚がありましたが、計測値としては悪くない結果。放熱の早さもまずまずでした。
寝心地:◯
- 水分の蒸散率:26.3%
- MIU:0.247
- MMD:0.0315
生地の滑りやすさが高く、プロの寝心地チェックでも「つくりが丁寧」と高評価。ただし、蒸散率は平均を下回りました。
瞬間的な冷たさ:◯
- 計測したQ-max値:0.237
計測値だけを見ると下位評価でしたが、実際に触るとそれなりにひんやり感がありました。モニター評価は合格点レベルです。
敷きパッドはどのくらいの頻度でお手入れすべき?
健康な大人は一晩でコップ1杯程度の汗をかきます。そのため、室内でもよいので毎日干して吸い取った汗を蒸散させましょう。
また、衛生的に使用するためには定期的に洗濯することも大事です。今回特に評価がよかった製品は、洗濯後の変化も紹介しています。
冷感敷きパッドのおすすめ まとめ
以上、おすすめの冷感敷きパッドを紹介しました。いかがでしたか?
今回、比較的リーズナブルな製品を中心にテストした結果、トップバリュ ホームコーディ「HOME COORDY COLD 置くだけ簡単 アイスコールド 敷パッドシングル」とカインズ「もっとひんやり 消臭敷パッド Pitapa シングル」がベストバイに選ばれました。
冷たくて寝心地がいいトップバリュ
トップバリュ ホームコーディ
HOME COORDY COLD
置くだけ簡単 アイスコールド
敷パッドシングル
実勢価格:¥4,480
5000円以下の冷感敷きパッド6製品中、最も優秀だったトップバリュ ホームコーディ「HOME COORDY COLD 置くだけ簡単 アイスコールド 敷パッドシングル」。6年連続ベストバイに選ばれました。
表面だけじゃなく中までひんやりしている冷感敷きパッドです。寝心地のよさも最高でした。
やさしいひんやり感が続くカインズ
カインズ
もっとひんやり 消臭敷パッド
Pitapa シングル
実勢価格:¥2,980
3000円以下の冷感敷きパッド5製品中、カインズ「もっとひんやり 消臭敷パッド Pitapa シングル」がベストに。
3000円以下ながら、3つのテスト項目で高評価を獲得。シンプルなつくりなのに高機能な冷感敷きパッドでした。
理想の製品が見つかれば、電気代の節約になるだけでなく、暑さを気にせず快適に眠れるはず。まだ使ったことがない人も、ぜひ試してみてくださいね。
敷きパッドの売れ筋ランキングもチェック!
敷きパッドのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
Q-maxの値と冷感が持続するかは別の話です。