パソコン 日本のブランドを買収するなど勢いづく中国・台湾メーカー

近年は中国・台湾メーカーの躍進が続いています。2018年5月に富士通のPC事業は中国のレノボに買収され、グループの一員となりました。これにより、レノボは富士通とNECの2大PCメーカーを傘下にし、日本国内シェアの43.8%を抑えた最大勢力のPCメーカーとなっています。

日本のブランドを買収するなど勢いづく中国・台湾メーカー イメージ

※MM総研2017年国内パソコン出荷実績調査より 編集部作成

なお、レノボ傘下になったからといって富士通やNECの製品が消えるわけではありません。パソコンの開発・販売状況は変わらず、以前通りに安心してサポートも受けられます。

レノボ・富士通・NEC

レノボ:ThinkPad E480:ノートパソコン

レノボ
ThinkPad E480
実勢価格:10万3045円

レノボは2004年にIBMのパソコン事業を買収。キーボードとトラックポイントが特徴的な「ThinkPad」の生産も引き継ぎ続けています。

富士通:FMVA45B3G:ノートパソコン

富士通
FMVA45B3G
実勢価格 10万6280円

富士通のパソコンは、ノートPCのキーボードのクオリティに定評があります。家電量販店でのブランドは強く、店頭で特に売れているブランドです。

レノボ・富士通・NEC イメージ

※全国の家電量販店での売り上げ台数順位を株式会社BCNの調査を基に編集部作成(集計期間2018年9月1日から10月1日)
据え置き型のiMac(MQD32/J/A)より売れるほど、店頭で強いメーカーと言えます。

NEC:NS150/HAW:ノートパソコン

NEC
NS150/HAW
実勢価格 8万7900円

国内メーカーとしてはもっとも早く、2011年にレノボに売却されたのがNECです。サポートが充実しており家庭の一台に最適です。

Dynabook(旧東芝、現シャープ・鴻海)

Dynabook:dynabook T75/GR:ノートパソコン

Dynabook
dynabook T75/GR
実勢価格:12万5415円

台湾・鴻海(ホンハイ)傘下のシャープにより東芝のPC部門が買収され「Dynabook株式会社」となりました。開発と販売は以前と同様に行い、国内生産も続けています。

ASUS

ASUS:ZenBook 13 UX331UN:ノートパソコン

ASUS
ZenBook 13 UX331UN
実勢価格 10万7784円

台湾・ASUSはスタイリッシュなデザインで性能と機能を両立させているZenBookシリーズが人気。格安でコスパの良いモデルが多く、モバイルPCの一ジャンルを確立しています。ですが、日本メーカーほどのサポートは整っていないといえます。

パソコン “純国内ブランド”はVAIOとパナソニックの実質2社のみ

かつてパソコン売り場といえば国内メーカーの独壇場でした。ところが、海外勢の躍進で、設計まで行っている『純国内』メーカーは、VAIOとパナソニックの2社だけになっています。

VAIO(旧ソニー)

VAIO:VAIO SX14:ノートパソコン

VAIO
VAIO SX14
実勢価格 21万373円

2014年にソニーから分離したVAIO。かつては海外でも大きな支持を受けていたものの、現在は日本国内を中心にセールスを行っています。ビジネス向けPCのシリーズを中心に販売は続いており、黒字化を達成するなど順調です。

パナソニック

Panasonic:Let’s note SZ6:ノートパソコン

Panasonic
Let’s note SZ6
実勢価格 18万6619円

販売規模は小さいものの、ビジネス向けPCの販売を堅実に続けており、日本国内では企業の間で大きなブランド力を持っています。

パソコン SurfaceシリーズはOSとの相性抜群で高性能です

中国・台湾・日本に続いてはアメリカ勢。Windowsを開発するマイクロソフト謹製の「Surface」シリーズは、当然ながらOSとの相性が良く、性能も高いです。とくにSurfaceはシェアを急激に伸ばしており、マイクロソフトは2018年第3四半期のアメリカPC市場でTOP5に入りました。

マイクロソフト

マイクロソフト:Surface Pro 6:ノートパソコン

マイクロソフト
Surface Pro 6
実勢価格 11万5152円(i5・8GB・128GB)

Surface Pro 6は、基本的な筐体をそのままにCPU性能を高めたモデルで、高性能なハイブリット機となっています。エントリー向けとしてはSurface GOもあり、エントリーからハイエンドまでラインナップが充実してきています。

パソコン 「ネットで組む」が安くて高性能着実に勢力を伸ばすBTO

BTO(Built To Order、直訳すると「受注生産」)は、ネット通販が主体の販売方式で、店頭販売のコストがないため低価格で購入できるのが特徴。同スペックのパソコンでも、店頭で購入するよりもネットで購入したほうが、3~4割安い価格で購入できます。また、店頭販売のパソコンは、決まったスペックの製品だけが並んでいますが、BTOなら注文時にスペックの変更が行えるのも魅力です。

現在では、有名メーカーの多くがBTO販売に対応しており、「DELL」や「HP」は店舗でも買えますが、BTO販売が主流です。日本のメーカーでは「マウスコンピューター」や「ドスパラ」、「TSUKUMO」といったメーカーが代表的です。

DELL

DELL:Inspironシリーズ:ノートパソコン

DELL
Inspironシリーズ

DELLは低価格PCの代表格。幅広い範囲でスペックの変更ができ、コスパにも優れています。スタンダードノートを買うなら選択肢のひとつに入ります。

マウスコンピューター

マウスコンピューター:m-Bookシリーズ:ノートパソコン

マウスコンピューター
m-Bookシリーズ

m-Book シリーズは、モバイルタイプからハイエンドタイプまで種類が豊富。ソフマップとも協業しており、全国のソフマップでも購入できます。

パソコン サポート・コスパ…求めるものでメーカーを選ぶ

NECや富士通といった元・国内ブランドは今でも日本人向けに開発・販売されており、使い勝手は今でもトップクラス。人気も高く、サポートも期待できます。一方、国内ブランドのVAIO、パナソニックはビジネス向けの高級路線で、個人利用にはあまり向きません。

高級路線という意味ではマイクロソフトも同様ですが、これらはOSとの相性の良さと性能の高さが魅力。値段は張りますが、軽くて高機能・高性能なパソコンがほしい人に向いています。

逆に、コスパを重視する人はBTOで決まりです。自分好みにスペックを調整できる上、店頭で販売されているものより安く購入できます。