


the360.life編集部/Test by LDK編集部
公開日: 2018年01月30日
知ってた? 肉じゃがが一番おいしい野菜の切り方がこちらです
料理本や料理アプリを見ると、同じメニューでもレシピによって野菜の切り方が違います。切り方によってそんなに味って変わるもの? と思った編集部は、実験を敢行しました!
もっと美味しくなる
切り方があるかも?
肉じゃがや筑前煮など、和食の定番煮物の作り方は押さえておきたいもの。でも、同じメニューでもレシピによって野菜の切り方が違うことってありません? どれが正解なの? と思うこともしばしば。そこで、同じメニューを4種類の切り方で作り、より美味しく仕上がるのはどれなのかを調査しました。 [実験方法]
乱切りや輪切りなど、切り方の組み合わせを変え、4つのパターンに分けてそれぞれ同じ時間で調理。 味のしみ方や食感をチェックし、おいしく仕上がる方法を探しました。今回調理したのは肉じゃがです。
パターン①
定番の切り方
じゃがいもとにんじんは乱切りに、玉ねぎはくし切りという組み合わせの切り方です。できあがった肉じゃがはこちら。

野菜の面が多いため火の通りがバツグンで、味がしっかりと入っていました。 固さもちょうどよく、野菜本来のうま味や甘みを引き出し、いちばんバランスよく煮えていました。 [じゃがいも 乱切り(小):評価 ◎] ご覧の通り煮くずれもなく、ホックリとした食感もきちんと残っていました。 Befor

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[にんじん 乱切り:評価 ◎] 煮くずれなく、きちんと火が通っていてすばらしい出来です。大きさもほどよく、噛んだときににんじん本来の甘みがジュワッとあふれだし、一番おいしくなる切り方です。 Befor

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[玉ねぎ くし切り:評価 ◎] 熱でとろけることなく、歯ごたえがきちんと残っているのがポイントです。玉ねぎ本来の自然な甘みがしっかりと感じられ、だしもしっかりしみていました。 Befor

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パターン②
火の通りやすさを優先

じゃがいもメインに考えた切り方を実行。じゃがいもは半分を6等分に、にんじんは火が通りやすいように半月切りに、玉ねぎもうす切りにしました。 しかし、素材の大きさのバランスがそのまま煮えの仕上がりに出てしまった形に……。 [じゃがいも 6つ切り:評価 △] 角がそのまま残っていてなかなか味がしみませんでした。じゃがいも特有のほろっとした食感が感じられないのも残念。 Befor

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[にんじん 半月切り:評価 △] 火が通りやすいようにと半月切りにしましたが、味がしみすぎてしまい、にんじん本来のうま味が感じられなくなってしまいました。食感もイマイチです。 Befor

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[玉ねぎ 薄切り:評価 ×] 玉ねぎも薄くしすぎると、野菜の甘みが感じられません。煮えすぎてしまい食感もほぼなくなってしまいました。 火の通りがよすぎても美味しくなるというわけではないことが分かりました。 Befor

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パターン③
すべてごろっと大きめ

野菜の存在感を感じやすいように、今度はすべてを大きめにカット。しかし、それが裏目に出てしまい、味のしみ方が微妙でした。 煮くずれは全然ありませんでしたが、火の通りがバラバラになってしまったのが残念。 [じゃがいも 4つ切り:評価 △] じゃがいもは半分を4等分にしました。6つ切りと同じく角があり、味が十分にしみません。ほっくりとした美味しさもありませんでした。 Befor

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[にんじん 輪切り:評価 ×] にんじんは厚めの輪切りにしました。存在感が出て美味しくなるかと思いきや、火の通りにかなりムラがあり、芯が残ってしまいました。 食感が硬くガリガリとして生っぽい感じです。味もしみず野菜の甘みも出ませんでした。 Befor

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[玉ねぎ 6つ切り:評価 △] 玉ねぎは半分をざっくりと6等分にしました。食感は残りますが味がしっかりしみなかったのが残念。 玉ねぎの甘みがあまり感じられず、中途半端な仕上がりです。 Befor

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パターン④
主役を大きめ乱切りにしました

じゃがいもを面の多い乱切りにし、玉ねぎも大きめに切り、火が通りにくいにんじんだけを半月切りにしました。 結果は火の通りと味のしみ方にばらつきが出て、煮物としてどうなの? という仕上がりに……。 [じゃがいも 乱切り(大):評価 ◯] 半分の6等分や4等分とちがい、大きさは同じ程度でも少し大きめの乱切りで試してみると、食感は悪くありませんでしたが、火の通りに若干ムラがあり、味のしみももう一歩でした。 Befor

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[にんじん 半月切り:評価 △] にんじんは半月切り。やはり火が通りすぎて、素材本来の甘みやうま味が感じられないのがもったいない! 食感も失われてしまうので、肉じゃがではおすすめできない切り方です。 Befor

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[玉ねぎ 4つ切り:評価 △] 玉ねぎは今回の4パターンの中でもっとも大きめの半分を4つ切りにしました。 ひとつひとつのサイズが大きいので火が通りにくく、シャキシャキとした食感が残ってしまいました。 甘みも充分に引き出せずイマイチ。 Befor

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今回の実験でわかったことは、「乱切り+くし切り」の切り方が一番理にかなっているということ。 素材本来のうま味や火の通りかたの特性をきちんと活かしていると感じました。料理はやはり切り方も大事! 皆さんのお料理の参考にしてみてください。