安くて“良い”のは1万円が最低ライン それ以下は価格なりの出来でした

安くて“良い”のは1万円が最低ラインそれ以下は価格なりの出来でした イメージ
安くて“良い”のは1万円が最低ラインそれ以下は価格なりの出来でした イメージ2

ネットで検索するとたくさん出てくるイームズ復刻アイテム。これらは本家のイームズではなく、意匠権の切れた本家デザインをベースに作られた商品でいわゆるリプロダクト(ジェネリック)と呼ばれています。

写真のようなRARチェアの場合(写真はすべてリプロダクトですが)、公式サイトでは税込み8万4240円。にも関わらず、見た目は同じようなものが1万円程度で購入できるのですから、お得感は半端ないです。

そこで、今回はそもそも買っていいのか? リプロダクト自体にも差はあるのか?という視点で、1万円、9千円、7千円のリプロダクトRARチェア3品を揃えて調査。思った以上に優劣が別れました。

結論から言えば、今回のRARチェアの中で買っても良いと思えたのは、1万円を越える水色の商品だけでした。パッと見ただけでは分かりませんが、脚の溶接の質だったり、プラスチック部分の強度だったり、果ては前後に揺れたときのスムーズさまで、他の2商品とは段違い。専門家でなくてもすぐに違いがわかりました。

今回、優秀だったRARチェアはJKプランの「Re・CONTE RAR アームシェルチェア」という商品でしたが、残念ながら現在は買うことができないようです。ただし、RARチェアに限って言えば「安くて良い」のは1万円以上という基準で選んでもらえれば、間違いないと思います。

安くて“良い”のは1万円が最低ラインそれ以下は価格なりの出来でした イメージ3

安すぎるリプロダクトは、溶接がみるからに雑。耐久性も心配です。

安くて“良い”のは1万円が最低ラインそれ以下は価格なりの出来でした イメージ4

今回、唯一欠点が見当たらない出来だったのが、こちらのJKプランのRe・CONTE RAR アームシェルチェアです。編集部での購入額は1万438円。今回のテストで唯一1万円を越え。このクオリティなら、リプロダクトありです。

安くて“良い”のは1万円が最低ラインそれ以下は価格なりの出来でした イメージ5

こちらは編集部購入価格が8960円の商品。揺らすと脚がはずれそうでした。

安くて“良い”のは1万円が最低ラインそれ以下は価格なりの出来でした イメージ6

こちらは編集部購入価格が6980円の商品。素材がヤワすぎてたわみました。

下の紹介しているTAYLORのように、一般的なシェルチェアの脚であれば、この価格帯でも「買い」の商品はありますが、RARタイプは別物です。

緑と黒の商品は、この写真から想像するような、ロッキングチェアでゆったり……みたいなイメージは皆無。1万円とそれ以下では、厳密に比較するまでもなく、すわった瞬間「コレはないわ」となります……。「ロッキングチェアでゆったり」を望むなら、少なくとも1万円以上は出す必要があります。

イームズのリプロダクト 狙い目は“脱・本家”モデルでした

ABC:INTERIOR:Organic:Chair

(画像をクリックすると購入ページへ移動します)

ABC INTERIOR
Organic Chair
実勢価格:1万3970円


RARチェア以外にも、イームズの復刻アイテムは多々ありますが、オリジナル要素を追加した“インスパイア”系なら掘り出し物たくさんあります。

1940年代に発表されたオーガニックチェアに、パッチワーク柄という新要素を盛り込んだ「Organic Chair」は、愛らしい見た目とクッションが◎。

本家にはないオリジナル要素を追加したインスパイア系こそ、リプロダクトを買う価値があるともいえます。
 

イームズのリプロダクト狙い目は“脱・本家”モデルでした イメージ
イームズのリプロダクト狙い目は“脱・本家”モデルでした イメージ2

座面のウラ側はかなりガッチリ補強されているためか、ガタツキはありませんでした。

イームズのリプロダクト狙い目は“脱・本家”モデルでした イメージ3

ひじ掛けなども、ちゃんとクッションが効いてました。

イームズのリプロダクト狙い目は“脱・本家”モデルでした イメージ4

こちらもオススメ。「TAYLOR」は脚のつくりにイームズ感があり、テーブルとしても使えます。本家にこだわらないなら、コレはオススメです。

Air:Rizome:Interior:TAYLOR

(画像をクリックすると購入ページへ移動します)

Air Rizome Interior
TAYLOR
実勢価格:4980円