【アップルが買収】したヘッドホン
「Beats」にもたらされた最高の変化
2017年06月22日(木)
阿部 淳平
阿部 淳平/Test by 家電批評編集部
【アップルが買収】したヘッドホン
「Beats」にもたらされた最高の変化
Beatsは、元々有名サッカー選手が使用したことで知名度を上げたオーディオブランドです。2014年にアップルが買収したことでも注目を集めました。今回は最新のヘッドホンを集めたテストにて、そのBeatsに想像以上の良い変化が起きていたことを発見しました。
  • 最新の注目製品を集めてテスト!
    印象がガラッと変わった「Beats」
今回は過去の検証で好成績だった製品の後継機や関連モデルを中心にテスト製品を選定。過去のテストでは高評価のヘッドホンは、音のバランスが整える調整がうまく、また、臨場感もって「原音に忠実な音」を再生することに優れていました。

その点、過去の「Beats」製品のサウンドは明らかに「味付け」があるタイプのヘッドホンで、好みを選ぶような印象でした。が、今回は良い意味で裏切られる結果となりました。
  • テストはプロにデータ計測と視聴の両方で採点
今回もダミーヘッドを使ったサウンド波形の計測と、プロによる視聴結果を合わせて採点、格付けしています。テストのご協力をいただいたのは、サウンドプロデューサーの大澤さんと、東京音研放送サービス代表取締役の原田さんです。

また、今回のテストではコスパを考慮せず、純粋に音質だけをチェックしています。あくまで音の傾向の参考にしていただき、どれを購入するかはお財布と相談して決めて欲しいと思います。
  • 正直、低音ゴリ押しかと思いきや
    プロも納得の音にBeatsが大進化!
Bluetoothで接続するタイプのワイヤレスヘッドホンです。前作に比べ超快適なペアリングと長時間駆動、使い勝手のよさを向上させています。アップルのW1チップを使っているのでスイッチを入れるとiPhoneとスグ同期。5分のクイック充電で約3時間再生を実現しています。
Beats By Dr.Dre
Solo 3 Wireless
実勢価格:3万2173円
テストの結果、「人間の耳へ音が自然に届く“黄金比率”をチューニングに応用」(大澤さん)し、低・中・高域のバランスが絶妙で、音楽を聴くのが楽しくなる名作となっていました。「国内メーカーにはない」という音楽の近さも魅力。おかげで存在感のたっぷりのサウンドを楽しめます。側圧は強めだが、ヘッドホンで低音域をしっかり聞かせるには仕方ないところでしょうか。
  • 攻撃的だった低音をあえて緩めに調整
上のグラフは計測した周波数特性をグラフにしたものです。低音を緩くして、中音域を意図的に持ち上げることにより、低音、中音・高音が互いに邪魔をせず、バランスよく整えています。万人が聴きやすい方向に進化していると言えるでしょう。
  • 音密度のバランスも非常に優秀になっています
新モデル : Solo 3
前モデル : Solo 2
前作のSolo 2は中域の不足をチューニングでカバーしていました。Solo 3は中域のレベルを上げ、総合的に音の密度を高め均等化することで音の精度が磨かれています。
  • 解像感はさすがゼンハイザーも
    中音域のチューニングに疑問あり
ゼンハイザーの定番HD500シリーズが久々にリニューアルしたモデル。シリーズの中では入門モデルと位置づけられているのがHD559です。解像度のポテンシャルは悪くありませんが、音圧が強く、音の密度感に乏しい中高域の濁ったバランスがやや評価を下げました。音がしっかりと分離するため、逆に厚みがなく前面にしゃしゃり出てくる中低域の悪さが気になりました。
ゼンハイザー
HD 559
実勢価格:1万6070円
計測データでは中低域が圧倒的にふくよかです。中域から高域にかけては、音が痩せている部分もあり、やや安定感に欠ける傾向がありました。
  • 自然で品のある音質ですが
    痩せ細った中域がアンバランス
ゼンハイザーの格安ラインのヘッドホン。低音域と高音域はやや控えめでした。ゼンハイザーらしく全体的に品よくまとまっていますが、中音域の抜けがイマイチで、“もやっ”としています。また中音域は解像感にも乏しく音楽の存在感を打ち出せていません。そこそこのボリュームならまだしも、大音量では聴きづらい残念なバランス。 高音・低音ともに、極端な味付けを加えていない点は評価できます。
ゼンハイザー
HD 206
実勢価格:4909円
周波数特性の計測データでは、低音域の物足りなさが表れていました。中音域も比較的おとなしめですが、高域は、中低域に比べると力のあることがわかりました。音の密度は中音を中心に高音域側と低音域側に集中しています。中音域の密度感はさほどでもなく、中抜けがバランスの悪さの原因でしょうか。
  • 聴き疲れのない点は優秀ですが
    中抜け気味の調整がイマイチ
    
Beatsと同様にBluetooth接続のワイヤレスタイプです。装着感がとてもよく、長時間装着しても聴き疲れしにくい点は十分に評価ができます。しかし、中域の解像度が極端に低く、中抜けしてしまっていることが大きな減点ポイント。音圧が強く、ピアノ曲やボーカル曲でも騒々しく感じさせてしまうのが残念でした。
パイオニア
SE-MS7BT
実勢価格:9679円
計測データでは中域と超高域にピークのある不思議なグラフでした。ここだけの音が強く、逆に低域や中高域は、鳴りが弱い印象です。音の密度を見ても中域から高域にかけてはスカスカなので、ここがリカバーできれば、悪いイメージは改善されていくのではないでしょうか。
  • 独特過ぎる調整で好みが
    大きく出そうなサウンド
装着感が軽く、耳あたりもソフト。音は中域~中高域が強く、低音の鳴りを抑えているので、音が中央にこじんまりとまとまってしまう印象でした。極端にいえば、高域から低域に至るまで、解像度、表現力、臨場感といった要素とはかけ離れたチューニングでした。何かも他の狙いがあるのか、疑問を感じます。
FOSTEX
TH7 BL
実勢価格:9700円
データでハッキリ出たのが、中低域と高域にピークのある独特なチューニング。低域が抑えられてしまっているぶん、必然的に音の広がりは乏しかったです。密度も中低域と高域に密集していますが、中高域には音が少なくガラガラの状態。もう少し低域にも力が欲しいところです。

360.life(サンロクマルドットライフ)は、テストするモノ誌『MONOQLO』、『LDK』、『家電批評』から誕生したテストする買い物ガイドです。広告ではない、ガチでテストした情報を毎日お届けしています。

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