ビューティー 全製品購入し調査、徹底的にテスト検証!

分厚いセーターを着るにはまだ早いこの季節、少ししっかりしたTシャツが欲しいところです。ユニクロでは、無地だけでなく、カラフルなボーダーのTシャツも出しています。その中で、この秋使えるTシャツはどれなのでしょうか。

そこで、検証を実施した7月下旬に店頭で購入できた長袖Tシャツをチェック。基本的には期間限定ものを除き、全国の店舗で手に入るスタンダードなアイテムに絞って、徹底的に調べ上げました。検証結果には、9月下旬に入手できるものを挙げています。

検証に当たっていただいたのは5人のファッションのプロ。スタイリストの伊藤良輔さん、スタイリストの池田未来さん、スタイリストの井田正明さん、ファッション系ライターの力石恒元さん、ブランドプレスの高畑誠さんです。この5名が商品を実際に手に取り、「素材」、「縫製」、「デザイン」、「着心地」の4項目を徹底的にチェック。得点式(ひとり20点満点×5人=100点満点)で採点しました。

全製品購入し調査、徹底的にテスト検証! イメージ

その結果、4段階で評価をつけました。

[S]ユニクロに見えないレベル! 大人の男性が着てサマになる
[A]ユニクロでこの値段にしては良い。大人が着ても問題はない
[B]ダメとまでは言えないが、商品としては可もなく不可もなく普通
[C]買ってはダメなレベル。大人の男性が着るには向かない

どれも同じように見える無地の長袖Tシャツですが、よくよく調べると大きな違いがありました。では、いよいよ結果発表です!

S評価 秋から春までこれ1枚でOK!ちょうどいい生地感とシルエット

ユニクロ:ワッフル クルーネックT:長袖Tシャツ

ユニクロ
ワッフル クルーネックT(長袖)
実勢価格:1990円+税

[検証結果]
素材:○
縫製:○
デザイン:○
着心地:◎

[識者評価:76点]
伊藤さん:15点
池田さん:12点
力石さん:18点
井田さん:13点
高畑さん:18点


賛否は分かれつつも最高点を獲得! 生地のさらっと感が好みかどうかで得点に差がついた印象ですが、その一方で流行のゆったりとしたシルエットには5人全員が高評価をつけました。

秋から春までこれ1枚でOK!ちょうどいい生地感とシルエット イメージ

お菓子の語源にもなった凹凸のある生地に、熱で温められた空気をとどめることで保温性を高める特性があるワッフルT。本来の保温機能はやや疑問符ですが、値段からすると買って損のない1枚です。

生地の厚みは、ワッフルにしては薄手なので、秋口に半袖Tシャツの上に羽織って、ちょうどいいぐらいです。凹凸で表情が出るので表に着てもサマになるし、そこまで分厚さはないのでインナーにも使えるのがうれしい!

毛羽立ちが目立ちにくく、安っぽさが出にくいのも好印象です。

秋から春までこれ1枚でOK!ちょうどいい生地感とシルエット イメージ2

伸縮性もしっかりあるので、パツパツになってしまう心配もありません。

「武骨さはないですが、逆にそれが今風に感じます」(伊藤さん)。ということで、ユニクロの無地長袖Tシャツ「買っていい」ベストは「ワッフル クルーネックT」に決定です!  

B評価 生地感は高評価ネック部分がネック?

ユニクロ:ワッフルヘンリーネックT:長袖Tシャツ

ユニクロ
ワッフルヘンリーネックT(長袖)
実勢価格:1990円+税

[検証結果]
素材:○
縫製:○
デザイン:○
着心地:○

[識者評価:66点]
伊藤さん:14点
池田さん:11点
力石さん:16点
井田さん:11点
高畑さん:14点


使っている素材自体はS評価を得たワッフルクルーネックTと大差なく、適度な伸縮性があって着やすく縫製も確かです。

クルーネックとの違いは首元。丸首の中心を胸元まで開ける形式の通称「ヘンリーネック」は、ミリタリーブームを知る30代の識者にはなじみ深かったようですが、一方で「それならシルエットをもっと大きめに」との注文も。クルーネック主流の今はちょっと浮くのでは? いう声がとスタイリスト陣から上がりましたが、「今の流行りではないですが、先物買いするのもいいかも」(伊藤さん)との意見も。

ネックのデザインは流行から外れますが、インナーで使うぶんには気にならないでしょう。しっかりとした作りが概ね好印象の1枚でした。

B評価 使い勝手はいいけれど子どもっぽく見えちゃう?

ユニクロ:ウオッシュボーダーT:長袖Tシャツ

ユニクロ
ウオッシュボーダーT(ワイドボーダー)
実勢価格:1290円+税
(10月4日まで期間限定値下げ中)

[検証結果]
素材:○
縫製:○
デザイン:○
着心地:○

[識者評価:67点]
伊藤さん:13点
池田さん:13点
力石さん:19点
井田さん:11点
高畑さん:11点


清々しい印象を与えるボーダー柄はチェック柄と並ぶお馴染みのデザイン。普遍的デザインの安定感が評価されました。ハリのある生地は、肉厚さは感じられませんが、コシが強く、丈夫なんです。

評価の分かれ目となったのはボーダーの太さでした。「ラガーシャツっぽく着られそうで好み」と好意的に受け取る人もいれば、「子供っぽく見えてしまうかも」と危惧する人も。また、一枚で着ることを考えると、袖の太さや肩の落ち具合など、シルエットにはやや不満という意見もありました。

C評価: 機能性に優れるも
見た目はイマイチ?

ユニクロ:ユー ウルトラストレッチ ドライクルーネックT:長袖Tシャツ

ユニクロ
ユー ウルトラストレッチ ドライクルーネックT
実勢価格:1290円+税
(10月4日まで期間限定値下げ中)

[検証結果]
素材:○
縫製:△
デザイン:△
着心地:○

[識者評価:63点]
伊藤さん:15点
池田さん:7点
力石さん:17点
井田さん:12点
高畑さん:12点


公式ではコットンタッチの触感を謳っているものの、実際は感じられません。とはいうものの、速乾、耐久、伸縮性に優れているので、機能性インナーとしては合格点です。

ただ、テロッとした独特の質感は主役として着るには難しいかも。上質感を狙った光沢やメッシュの切り替えは、普段着としてはイマイチな評価となりました。「脇下の切り替えや縫製部分は、再考の余地ありかも」(高畑さん)。

C評価: コスパ良好
色によっては買い!

ユニクロ:ウオッシュボーダーT:長袖Tシャツ

ユニクロ
ウオッシュボーダーT(フレンチ)
実勢価格:1290円+税

[検証結果]
素材:○
縫製:○
デザイン:△
着心地:△

[識者評価:61点]
伊藤さん:12点
池田さん:11点
力石さん:17点
井田さん:11点
高畑さん:10点


肉厚さまでは感じられなませんが、ガシッとした質感はある生地。「生地のゴワつきは気になりますが、襟ぐりは丈夫そう!」(池田さん)。

色パターンが多く単価も安いので、着たことのない色に挑戦する目的なら購入もアリです。袖通しの良いコシの強さは魅力なのですが、サイズ感はややタイト過ぎるかも。

C評価: 見た目の安定感は買いだが
マンネリ感は否めない……

ユニクロ:ウオッシュボーダーT:長袖Tシャツ

ユニクロ
ウオッシュボーダーT(パネルボーダー)
実勢価格:1290円+税
(10月4日まで期間限定値下げ中)

[検証結果]
素材:○
縫製:○
デザイン:×
着心地:△

[識者評価:54点]
伊藤さん:10点
池田さん:8点
力石さん:17点
井田さん:9点
高畑さん:10点


生地の頑強さは評価されましたが、デザイン的にはやや時代遅れな感が。緩やかな曲線で肩がやや広く開いた襟ぐりは通称「ボートネック」。よくある定番の形ですが、だからといって今あえてユニクロで買うべきかは疑問かも。ボートネックや細ボーダーは今に合わないとほぼ10点以下という結果になってしまいました。「普遍的見た目の安定感は買い。ただコンビカラーは…。」(井田さん)


今回、ワッフル強し! という結果になり、素材の良さ、着心地の良さがわかりました。ネックの形は、どちらを選ぶかはあなた次第です。本格的な秋はすぐそこ。軽やかな長袖Tシャツで、秋を楽しんでくださいね。


今回ご協力いただいたファッションのプロはこちら。

C評価: 見た目の安定感は買いだがマンネリ感は否めない…… イメージ

写真左:スタイリストの伊藤良輔さん
写真中:スタイリストの池田未来さん
写真右:スタイリストの井田正明さん

C評価: 見た目の安定感は買いだがマンネリ感は否めない…… イメージ2

写真左:ライターの力石恒元さん
写真右:ブランドプレスの高畑誠さん