【ルンバ超えも】超優秀な掃除ロボットの超惜しいところ
2017年06月10日(土)
青山 卓弥
青山 卓弥/Test by MONOQLO編集部
【ルンバ超えも】超優秀な掃除ロボットの超惜しいところ
けなげに床のぞうきんがけをしてくれるお掃除ロボット「ブラーバ ジェット240」。評判通りフローリングやクッションマットにはルンバ以上の掃除力を発揮する一方で、意外な弱点も。検討中の方は、必読のレビューです。
  • 3万円を切るお掃除ロボットは
    果たして買っていいものか?
ルンバより格段に安いのに、床をピッカピカにしてくれるお掃除ロボット「ブラーバ ジェット240」は、見た目にもわかりやすい3つの特徴を備えています。

①放水しながら掃除をする
②サイズがふた回りほどコンパクトになった
③3種類のパッドに合わせた挙動で汚れを落とす機能を搭載

その姿がこちら。
iRobot
ブラーバ ジェット240
実勢価格:2万8649円

[ブラーバ ジェット240かんたんな解説]

ブラーバ ジェット240のもっともユニークな特徴は、なんといっても内部に貯めた水を噴出しながら雑巾がけをしてくれるという点です。
ですが、放ったらかしで勝手に掃除をしてくれるわけではありません。掃除をする前のセッティング、事後のシート交換など、ちょっとだけ手間がかかります。具体的にはこんな感じです。

①パッドをつけて
②中に水を入れて
③外付け充電式のバッテリーを入れて
④スイッチを押したら水を出しながら雑巾がけが始まります
⑤終わったらシートを捨てる
ちなみに、サイズ感はこれくらい。取っ手もあるので、軽々と持ち運ぶことができます。
パッドは全6種が用意されており、付け替えるとそれぞれのパッドに合わせた固定の掃除方法に自動で切り替わります。まずは使い捨てパッド3種、ウェットモップパッド(青)、ダンプスウィープパッド(オレンジ)、ドライスウィープパッド(白)を説明します。
ウェットモップパッド(10枚・1296円)
・青色のパッドです。同じ場所を3回掃除します。超念入りです。

ダンプスウィープパッド(10枚・1296円)
・オレンジ色のもの。同じ場所を2回掃除します。日常汚れ向き。

ドライスウィープパッド(10枚・1296円)
・白いパッドは乾拭きです。ホコリや汚れを取ります。

3種類あるパッドのうち、ウェットモップパッドは同じ箇所を三回往復して力強く掃除をします。

こんな感じです。
続いて、繰り返し使えるクリーニングパッド。こちらも3種類ありますが、基本的には使い捨てパッドの同色のものと同じ動きをします。
[洗濯可能パッド3種類]
クリーニングパッド(洗濯可能)
3枚セット(4320円)

メーカーHPによると、50回程度使えるとのことです。
  • シリーズ前作&お掃除ロボ最強機と
    比較してみました
概要はおわかりいただけたかと思いますが、カンジンなのはどれだけきちんと掃除ができるか、という点です。そこで、ブラーバ ジェット240の掃除能力を、下記のテストを通じて検証いたしました。

[テスト内容]
機動力:障害物や段差に対する動き方をチェック。

かしこさ:設置された部屋の形状を理解してくまなく掃除できるか。また、充電器のあるスタート地点に戻れるか。

掃除力:床の汚れをどの程度落とせるのか、また、油や皮脂汚れにも対処できるのか。

ブラーバ ジェット240のみの結果をご報告してもちょっとわかりづらいかと思いますので、各テストごとに現代お掃除ロボットの最高峰である「ルンバ980」(iRobot)、そしてブラーバシリーズの前モデルである「ブラーバ 380j」と性能を比較しています。

参考までに、こちらがルンバ980です。知性とお掃除力とお手入れの簡単さを兼ね備えた、現在最高峰のお掃除ロボットといえます。
iRobot
ルンバ980
実勢価格:10万6786円

こっちがブラーバ 380j。ジェット240の前作にあたります。広範囲の床をぞうきんがけしてくれます。
それでは、テストで明らかになったブラーバ ジェット240の実力をご紹介します!
  • [機動力]壁や家具に水をかけない
    洗練された行動がすごい!
これまでのお掃除ロボットは、いかに障害物を乗り越えるか、という機動力が重視されていました。部屋の中に転がる電源コードやちょっとした段差などを越えられないと、部屋中を掃除できないからです。

そういった先入観をもってテストを行ったところ、なんとブラーバ ジェット240は障害物や段差を察知すると、方向転換したのです。従来のお掃除ロボットには見られない行動です。

しかし、全然ダメじゃないか! と判断するのは早計です。というのも、ブラーバ ジェット240は前方に水を飛ばしてから、その上を雑巾がけします。ですので、この行動は壁や家具に水をかけないためには必須のものなのです。ルンバ980との違いを見てみましょう。

[15mmの段差があった場合]

ルンバは軽々と乗り越えていきました。
ブラーバ ジェット240は対象を察知すると、向きを変え別の場所に移動。そして、前方に何も無いことを確認したうえで、水を放出し、清掃を開始しました。
[延長コードがあった場合]

多くのお掃除ロボットの鬼門である延長コードですが、ルンバは歯牙にもかけません。このあたりはさすがです。
ブラーバ ジェット240の場合は、段差を前にした際と同じく、対象物を避けた場所で清掃を開始しました。
ちなみに、崖っぷちでは両モデルともピタッと停止しました。
過去には「ルンバが玄関から脱走した!」というネタ話もありましたが、現行モデルではそんな心配はなさそうです。
  • [かしこさ]すみっこもOK
    部屋中をきっちり巡回する知性派
前提として、ブラーバ ジェット240の稼働面積は15畳まで。ルンバ980のように複数の部屋を巡回することはできません。が、それほどの面積を求めないなら、かなりのかしこさを発揮します。

テストしたのは6畳+廊下という、ちょっと複雑な範囲だったのですが、ルンバ980と遜色ない空間把握能力(部屋の中で、自分がどこにいるかを認識する能力)を発揮。また、幅178mm×奥行170mmという小振りなサイズを活かしてせまい隅っこまで入り込めていた点は大きなメリットと言えます。

それでは、小麦粉を撒いた6畳+廊下の掃除前、掃除後の様子をご覧ください。
Before:6畳+廊下に小麦をと散布
ブラーバ ジェット240:ほぼ制覇!
ちょっと小麦粉を撒きすぎたため白い跡が残ってしまいましたが、テーブルや椅子の脚付近や観葉植物の周囲もきっちり巡回した形跡が認められます。
なにぶん、タテヨコの幅が短いので、細かい箇所でのフットワークの軽さは間違いなくルンバを凌駕します。

ルンバ980もさすがの知性を発揮しましたが、1歩ゆずる場面も見られました。
ルンバ980:椅子の下や鉢植え周囲が甘い
部屋の大部分がクリーンになっているのはさすがですが、ボディサイズが大きいため、細かい部分取り残しがありました。

なお、2台とも最後はしっかりホーム(充電器)まで帰ってきました。たいへん優秀です。
  • [掃除力]掃除力は◎
    だけどコストが気になります
最後のポイント、掃除力に対する検証です。ここでは、ゴミを吸い取るルンバではなく、同じく雑巾がけロボットであるシリーズ前作のブラーバ 380jとの比較をしています。

ツルツルの板の上に、以下の3つの汚れを用意しました。

①口紅を塗る:皮脂汚れを再現しています。
②25mlのコーヒー:水分に対する処理能力をチェック。
③トマトソース:半固形物に対する能力をチェック。

テストの様子はこちらです。

[口紅の場合]
Before
ジェット240にクリーニングパッド(青)を装着して掃除したところ……
ジェット240:超ピカピカ!
すっかりキレイになりました。通り過ぎるだけで効果あり。これはスゴい!

続いて、ブラーバ 380jで水拭き用のウエットクロスを装着して掃除。
380j:まあまあ取れた
本体が重く、押し付けるように掃除しましたが、口紅の跡が少し残ってしまいました。

[25mlのコーヒーの場合]
Before
ジェット240に捨てのドライスゥイープパッドを装着したところ……
ジェット240:めっちゃきれい!
想像以上の吸水率で、跡形もありません。

続いて、乾拭き用のドライクロスを装着した380jでトライ。
380j:ギリギリ吸い取れた
パッドは大きいのですが、これ以上は吸収できないくらいパッドがひたひたになりました。

[トマトソースの場合]
Before
ジェット240に使い捨てウェットモップパッドを装着して掃除したところ、パッドの許容量が少ないのか、汚れが広がる結果に。トマトソースは避ける方が無難です。
一方、ウエットクロスを装着した380jは、パッドの面積が広いためか240 ジェットより多くのトマトソースを回収できましたが、やはりピカピカにはほど遠い結果となりました。
いずれにしても、トマトソースなどの汚れは、お掃除ロボットにはあまり適していないようです。

さて、ここまでを振り返ると、2勝1引き分けでジェット240が優勢か、と思いがちですが、じつはパッドの選択を誤ると効果が減少することもあります。

口紅汚れに対し、使い捨てウェットパッドはあまり効果が出ません。
クリーニングパッドを装着してコーヒーを掃除したところ、380j同様に吸収力ギリギリいっぱいでした。
ジェット240には、先述した通り6種類のパッドがあります。汚れに対してどのパッドを使うかというのが、使いこなすうえで非常に重要であることにご注意ください。ここが新ブラーバの一番惜しいポイントです。
  • [課題]掃除1回最大130円の
    ランニングコストが気になる
さて、何度か触れている「パッド」ですが、これは本体購入時に「使い捨てパッド」が30枚、何度も使える「クリーニングパッド」が3枚付属しますが、使い切った後は再度購入する必要があります。

その場合、使い捨てパッドは10枚で1296円ですので、これを使うとなると1回あたりおよそ130円のコストが必要になります。検証時には洗濯して繰り返し使える「クリーニングパッド」の有能さも目立ちましたが、掃除後、汚れたパッドに手を触れないで処理できるというメリットはなくなります。

「クリーニングパッド」をメインに使用し、「使い捨てパッド」をいざという時に投入するという使い方であればある程度出費を抑えられるとはいえ、ランニングコストは購入前に必ずチェックすべきポイントです。

3万円を切る本体価格はとても魅力的なんですけどね。
  • [最終結論]使う状況は選ぶが
    ハマれば唯一無二の逸品です
ここまでご覧いただければお分かりかと思いますが、「ブラーバ ジェット240」は、ものすごく偏った性能をもつお掃除ロボットです。下記、あらためてメリットとデメリットをまとめました。

[メリット]
・ものすごく床がキレイになる
・部屋の隅々まで磨きあげてくれる
・室内の備品や壁には水がかからない
・こぼした水分も処理してくれる
・勝手に充電器まで戻ってくる

[デメリット]
・じゅうたんや畳などには使えない
・ルンバより若干手がかかる
・ランニングコストがかかる
・15畳程度が活動の目安

要するに、ルンバのように家中の掃除をまかせるのは無理ですが、キッチンあるいはフローリングのリビング専用のお掃除がけロボットとして活用すると、最強の効果を発揮します。廊下や玄関も良いでしょうが、水・油汚れが甚だしいキッチンで活用すると、最大の能力を発揮してくれるはずです。

ちなみに、家電批評編集部の東氏が先日出演した『お願い!ランキング』では、家電コーディネーターの戸井田園子さんが2016年のベスト家電として推薦されていました。

さらに、本サイト編集長は、前モデルのブラーバ380jのユーザー。「使い勝手とか、準備の面倒さとか、完璧ではないけれど、普通の掃除機では味わえない桁違いのサッパリ感はやみつきになる」と新モデルには興味津々でした。

使い方がハマれば、最強の掃除力を発揮することは間違いありません。

ぶっちゃけて言えば、使う人を選びますが、選ばれた人には最強の1台になる、というのが結論です!

以上、ブラーバ ジェット240の日本一率直なレビューでした! 

360.lifeは、テストするモノ誌『LDK』、『MONOQLO』、『家電批評』から誕生したテストする買い物ガイドです。広告ではない、ガチでテストした情報を毎日お届けしています。

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