交通事故の証拠は自分で撮る時代!
安くて良いドラレコ・ダメなドラレコはコレだ①
2017年03月21日(火)
早坂 英之
早坂 英之/Test by 自動車360.life
交通事故の証拠は自分で撮る時代!
安くて良いドラレコ・ダメなドラレコはコレだ①
一般の人にはあまり馴染みがなかったドライブレコーダーですが、今は価格もリーズナブルになり、安い製品でも驚くほどキレイに録画できます。一方で、安かろう悪かろうも存在します。今回は人気15製品を徹底テストして、ホントに信頼できる1台を探りました。
  • 事故発生は本当に突然
    ドラレコ動画が助けとなります!
    
筆者が追突されたのは、一昨年7月31日のこと。買ったばかりの愛車「日産 セレナ ハイブリッド HC26」の後ろはべっこりへこみました。しかも追突してきた相手は、そのまま筆者の車を追い越して逃げていったのでした。当然、相手が降りてきて謝罪するものと思っていた筆者は何が起こったか咄嗟に理解できず、我に返って慌てて追いかけましたがあっさり逃げられました。

ケガはなかったものの、当て逃げは被害者の100%負担。保険適用で修理したので、今年から保険料は爆上がり。こんなことなら、車にドライブレコーダー(以下、ドラレコ)を付けておけばよかった……! こんな後悔を、読者の皆様には味わっていただきたくない。そんな思いで始めたのがこの企画です。

ドラレコとは、走行中などの映像や音声などを記録する、自動車用の車載装置のことです。録画機能だけではなく、速度やGPSデータ記録機能、Gセンサー、駐車録画などなど、いろいろな機能が搭載されていますので、実際選ぶとなるとなかなか難しい製品ジャンルではあります。

ただ、事故への危機感からか、2013年は約30万台だったドラレコの販売台数が、15年は約60万台に倍増(Gfkジャパン『ドライブレコーダーの2015年販売動向と消費者動向』より)。家電メーカーの新規参入も相次ぎ、市場には2万5千円以下でも買える「安くて良いドラレコ」がそろってきています。

事故・事件時の有力な証拠となるドラレコ。今回は「突然、事故に巻き込まれたドライバーの助けとなるドラレコはどれか?」という視点で、手が出しやすい2万5千円以下の15製品を徹底的に調査。広告一切ナシで格付けをしました。
  • 長距離走行テストを行った結果
    わかったドラレコ選びのポイント
今回の検証は、自動車評論家の岡崎五朗さんとドラレコを実際に操作しながら、編集部が撮影した動画を見て行いました。その結果、ドラレコ選びのポイントとして、以下の3点が重要であるという結論にいたりました。
  • [1]ドライブレコーダーの質は金額に比例する
安くて動画が美しい機種は、GPSなどの機能を切り捨てています。迷ったときには有名もしくは国内ブランドで2万円を目安にしましょう。
  • [2]まずは画質! 映像がきれいだとそれだけで安心
当て逃げされた場合、決定的な証拠となるのは車のナンバーです。画質が精細ならば、どんなシチュエーションでも証拠が残せます。
  • [3]Gセンサーはマスト! 無いものはWebカメラです
衝突の衝撃を感知するGセンサーと、撮った動画を別のフォルダに移して上書きされないようにする機能は決定的なシーンを残しておくために必須です。
  • Amazonやレビューサイトで人気の
    ベストバイ15製品を集めてテスト
今回は、Amazonや価格.comで評判の高かった15製品を用意。これを編集部員の車に取り付け、以下の試験内容にそってランク付けしました。
  • [1]2台の車で日夜、走行記録を取りました
編集部員の愛車2台にドラレコを取り付け、晴れ・雨・曇りの日に朝・昼・夕方・深夜の都内を走行して動画を撮影しました。microSDカードから取り出したデータはなんと総量1TBを超えです。

※ナンバープレートなど、一部画像は編集部で加工をしてあります
  • [2]自動車評論家の先生と映像チェック! 使い勝手を調べました
自動車評論家の岡崎五朗さんにご協力いただきました
12V対応ポータブルバッテリーにドラレコを接続。操作しながら編集部が用意した動画を見ていただき、プロの視点からジャッジしていただきました。

[自動車評論家 岡崎五朗さん]
日本自動車ジャーナリスト協会理事。日本カーオブザイヤー、インターナショナルカーオブザイヤー、ワールドエンジンオブザイヤーの選考委員も務める、日本を代表するモータージャーナリスト
  • [3]項目ごとにスコア化して総合点からランク付けしました
「外観やサイズ感」「液晶モニタの見やすさ」「操作性」「記録映像の美しさ」「その他の機能」を徹底調査して点数化。証拠となる記録映像の鮮明さと美しさは、とくに念入りに調べました。

それでは、結果を発表していきます。まずは、最高評価Sランクからスタートです!
  • [S評価]群を抜いて高画質
    確実に安心できるHP f530g
15製品中、唯一のSランクとなったのが、2016年3月にヒューレット・パッカードより発売された「HP f530g」です。前モデルの「f520g」で好評だった対角156°の画角とF値1.8の明るいレンズなどはそのままに、本体の発熱を若干減らし、外観をより洗練させています。

日本語の説明書が同梱されていないなど面倒な点はありますが、それを補って余りある画質のよさが魅力です。

15機種を比較しなければ、おそらくHP f530gの欠点を補ってあまりある動画の美しさに気づかなかったでしょうし、この機種を実際に購入することはなかったと思います。夜間走行時の対向車のライトがまぶしくない、地下駐車場から夏の太陽が照りつける屋外へ出たときに白飛びしないなどコントラストの修正機能は随一です。

前述の通り、日本語マニュアルが付属しないので、家族へのプレゼントなどには向きません。その点はご注意ください。

HP f530gについてはこちらで詳しく紹介中です
[製品情報]
ヒューレット・パッカード
HP f530g
実勢価格:現在在庫切れ中(検証時2万3200円)
解像度:2560×1080※
画素数:400万画素
補正:HDR/WDR
レンズ:F1.8
画角:156°※
その他:GPS/Gセンサー/駐車監視/車線警報 etc.
※WFHD:2560x1080@30 fps、SHD:2304x1296@30fps、FHD:1920x1080@45fpsなどが選べる ※対角156°で水平は不明
液晶画面の美しさは高評価だったパナソニックほどではないですが、操作しやすいです。

アイコンと、その下の操作ボタンが常に対応し、説明書を読まなくても直感的に操作できるのもうれしいです。日本語の説明書は付属しませんが、HPからダウンロードできます。
晴れの日の日陰が真っ暗に映る機種が多い日中の撮影でも、この製品は日なたは明るすぎず、日陰は暗すぎず記録していました。

日陰から出てきた車のナンバーもはっきりわかります。また、画角が広いと魚眼レンズで撮った写真のように両端が歪みがちですが、f530gは多少歪みは見られるものの、それほど気になりませんでした。
夜間走行でも前にいる車はもちろんのこと、対向車、横から出てきた車などのナンバーがすべて問題なく視認できたのはこの機種だけでした。夜間走行が多いなら迷わず買いといえます。
  • [A評価]必要十分な画質と滑らか再生
    バランスが取れたユピテル
「2万円以上は出したくないけれど、画質に後悔したくない」人におすすめなのがユピテル「DRY-AS400WGc」です。

Sランクと比べると、画角が若干狭く感じるほか、夜の対向車のヘッドライトがややまぶしいですが、ナンバーや車種の視認には問題ありませんでした。晴れの日陰や雨の日もきれいに映り、逆光でも白飛びしないのはお見事。

現行機種「DRY-AS410WGc」と動画性能はほぼ変わりませんので、予算で迷っていて駐車録画機能が不要なら、こちらを選びましょう。ただし、アマゾン限定モデルの「DRY-AS400WGA」は「DRY-AS410WGc」と同スペックで、値段が14,980円なのでそちらもおすすめです。
[製品情報]
ユピテル
DRY-AS400WGc
実勢価格:12,862円
解像度:2304×1296/1920×1080/1280×720
画素数:400万画素※
補正:HDR
レンズ:非公表
画角:120°※
その他:GPS/Gセンサー/LED信号機対応/車線警報 etc.
※動画は300万画素 ※水平120°、垂直68°、対角135°
背面は2.0インチフルカラーTFT液晶で、かなり美しい動画プレビューが可能です。アングル調整の際も便利でした。
日中の撮影。晴れの日陰はキレイに映っており、路面と物陰にあるものもしっかりと映し出されているのがわかります。
夜の映像も車種だけではなく、ナンバーもしっかり視認できます。夜の繁華街はもちろん、住宅街でも問題ありませんでした。
  • [A評価]画質良好、明るさ十分、
    動画もなめらかな優等生トランセンド
トランセンド「DrivePro 220」は、映像の美しさこそ上位2機種より一歩劣りますが、Wi-Fi対応やわかりやすいメニューなど、「快適な操作性」に重点を置いたモデルといえます。

U1万5千円の価格を考えると、機能・性能ともにお買い得を感じられます。上位モデルのなかでも金額で選んでOK! な高コスパ製品です。
[製品情報]
トランセンド
DrivePro 220
実勢価格:15,800円
解像度:1920×1080
画素数:300万画素
補正:WDR
レンズ:F1.8
画角:130°
その他:GPS/Gセンサー/Wi-Fi/車線警報 etc.
操作にキビキビ対応する扱いやすが好印象。「戻る」「ファイル一覧」「設定」などの呼び出しやすさもバッチリでした。
晴天の日陰はやや暗かったですが、まったく見えないというわけではありません。逆光への対応はかなり早いです。
ナンバーや車種などは視認できますが、映像が全体的に「もやっ」としている印象でした。ただし実用レベルでは問題ありません。
  • [A評価]識者・スタッフ評価が
    高かった隠れ1位のパイオニア
パイオニアの「ND-DVR10」は2016年3月発売。内蔵バッテリーをフル充電すると、エンジン停止後最大約50分間は「駐車監視機能」が働きます。衝撃または動体を検知すると、自動的に検知前後各10秒間の前方風景を録画してくれるので、買い物などで一時的に車を離れるときも安心です。

前面はパイオニアのロゴがなく、背面に「carrozzeria」の文字が控えめに入ります。派手なデザインのドラレコが多いなか、「カーデザインを邪魔しない」というポリシーが素晴らしいです。

また、画角もhpよりは狭いものの必要十分で、補正が非常によく利いていてナンバーの視認性が高いです。ドラレコはあくまで脇役であることを踏まえつつ、「証拠動画の鮮明さ」という最大の目的に注力。動画再生ソフトはありませんが、映像そのものに座標情報などが記録できるので問題なしです。
[製品情報]
パイオニア
ND-DVR10
実勢価格:17,795円
解像度:1920×1080
画素数:207万画素
補正:WDR
レンズ:F2.0
画角:105°※
その他:GPS/Gセンサー/駐車監視/LED信号機対応 etc.
※水平105°、垂直55°、対角127°
コンパクトなのに考え抜かれた、操作性がいいボタン配置がさすがのcarrozzeriaブランドといえます。
実際の風景より空の青や緑が美しく、晴れの日陰も明るいのがわかります。画角は1位の「HP f530g」より狭く感じますが、必要十分です。
夜間の撮影では、対向車のヘッドライトを感知してからの補正が非常に素早いのが特長です。視認性がよく、画像補正技術の高さを感じました。
  • [A評価]強コントラストで
    ナンバーが見やすいコムテック
電源が入るとGセンサーで上下を自動で判別し、液晶表示を反転してくれるので、フロントガラスにもダッシュボードにも取り付けられるコムテック「HDR-251GH」。映像はSランク製品より画角と鮮明さがほんの少し落ちる程度。コントラスト強めでナンバーの視認性が高く、操作性もグッドです。

ただ惜しいのが閲覧。他機種は位置情報などを記録した設定ファイルもパソコン上にコピーできますが、本機のmicroSDからは動画しかコピーできません(そもそも設定ファイルが見えません)。

データをパソコンにコピーしてしまうと、付属のビューワソフト「HDRviewer2」を通して見ても、動画撮影場所の座標がわからなくなってしまいます。まめにパソコンへバックアップするユーザーからすると、使い勝手に疑問が残りました。
[製品情報]
コムテック
HDR-251GH
実勢価格:17,820円
解像度:1920×1080
画素数:400万画素※
補正:HDR/WDR
レンズ:F1.8
画角:120°※
その他:GPS/Gセンサー/駐車監視/LED信号機対応 etc.
※総画素数は400万画素、有効画素数が最大200万画素 ※水平120°、垂直62°、対角148°
設定の「タイムスタンプ」で日時情報は動画に書き込めますが、GPS情報の書き込みには対応していません。
日中に撮影した映像では、駐車中の車はもちろん、走り去ったり、陰から出てきたりする車のナンバーもすべてクッキリ見えました。
雨の深夜でも、前方車両のナンバーがしっかり視認できました。対向車のヘッドライトもさほどまぶしくありません。
  • [A評価総括]かゆいところまで手が届く
    買って良しの良質ドラレコです
以上、A評価のドラレコは、動画の美しさと画角の広さHP f530gにほんの少し及ばなかっただけで、動画の美しさ、最低限の機能、設定の簡単さなどすべて備えた優秀クラスです。

「前方衝突警報システム」など、付加機能の誤作動が下位クラスと比べると少ないのはさすがです。もちろん日本語マニュアルも付属するので、家族などに贈るなら、むしろこのAクラスがおすすめともいえます。

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事故の証拠は自分で撮る時代! 安くて良いドラレコ・ダメなドラレコはコレだ②は
近日公開予定。乞うご期待!

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